平均の部品
p 次の自己回帰 AR(p) は、値を自分自身の過去で説明します:xt=c+φ1xt−1+⋯+φpxt−p+εt。係数が発散を防いでいるとき定常で、AR(1) なら ∣φ∣<1、平均は μ=c/(1−∑φi) です。q 次の移動平均 MA(q) は、値を過去のショックで説明します:xt=μ+εt+θ1εt−1+⋯+θqεt−q。常に定常で、記憶はちょうど q ステップです。両者を組み合わせた ARMA(p,q) は、純粋な AR や MA より少ないパラメータで系列を表せることがよくあります。
μ=1−φc,Var(xt)=1−φ2σ2,x^T+h=μ+φh(xT−μ);ρMA(1)(1)=1+θ2θ,AIC=2k−2lnL,BIC=klnT−2lnL(1) パラメータは最尤法で推定します。次数は情報量規準で比べて選びます。AIC =2k−2lnL と BIC =klnT−2lnL(k はパラメータ数、L は尤度)で、小さいほど良く、k への罰則がノイズに合わせるだけの項の追加を防ぎます。T>7 では BIC の罰則のほうが重く、小さなモデルが選ばれます。当てはめた後の残差はホワイトノイズに見えるべきで、Ljung-Box 検定で確かめます。定常な AR(1) の予測は平均へ等比的に戻り、x^T+h=μ+φh(xT−μ)、MA(q) の予測は q+1 ステップ先から平均に等しくなります。定常な ARMA の遠い予測は単なる平均なので、これらのモデルは直近の数ステップには有効ですが、その先では平均より良くなりません。
AR(1)の予測xt=0.2+0.8xt−1+εt(ショックの標準偏差は
0.6)とします。平均は
μ=0.2/(1−0.8)=1.0、分散は
0.36/(1−0.64)=1.0 です。今日の値が
xT=2 なら、1ステップ先の予測は
1+0.8⋅1=1.8、2ステップ先は
1+0.64⋅1=1.64 です。平均との差は毎ステップ
0.8 倍に縮み、10ステップ後の予測は
1.11 とほぼ平均になります。
- AR(p) は自分の過去の値、MA(q) は直近 q 個のショック、ARMA は両方に依存する。
- AICとBICは当てはまりを評価しパラメータに罰則を課す。最小値のモデルが選ばれ、BICのほうが厳しい。
- 定常な ARMA の予測は、先に行くほど平均に収束する。
ラボ:採点される内容
- AR(1)の平均15点
- 2ステップ先の予測15点
- MA(1)の自己相関15点
- 情報量規準15点
- 非定常な係数15点
- 用語を結び付ける15点
- 遠い予測が平均に達する理由10点