トレーダーの損益を足し合わせる
i 番目の小さな時間ステップの間に fi 株を保有するトレーダーを考えます。保有数はステップの始めに決めます。このステップの損益は、保有数にランダムな動きを掛けた fiΔWi です。すべての損益を足し、ステップを細かくしたものが伊藤積分です。大事な規則は、f を各ステップの終わりではなく始めに読むことです。次の動きは誰にも事前にわからないからです。そのため積分は公正なゲームになり、平均は 0 です。
∫0TfdW=limi∑f(ti)(Wti+1−Wti),E[∫0TfdW]=0,E[(∫0TfdW)2]=E∫0Tf2dt(1) 最後の式が伊藤の等長性です。ランダムな損益の分散を、計算できる f2 の通常の積分に変えます。ステップの始めで f を読むことは、答えが変わる原因にもなります。例えば ∫0TWdW=(WT2−T)/2 であり、通常の微積分が言う WT2/2 ではありません。足りない −T/2 は前のトピックの二次変動に由来します。
3株を4年間保有常に
f=3 株を保有すると
∫043dW=3W4 です。
W4 の分散は
4 なので、損益の分散は
9×4=36。等長性なら確率変数なしで同じ数が出ます:
∫0432dt=36。
- 伊藤積分:保有数×動きの和。保有数は各ステップの始めで読む。
- 平均と等長性:平均は 0、分散は E∫f2dt。
- 追加項:∫WdW=(WT2−T)/2。−T/2 は二次変動に由来する。
ラボ:採点される内容
- 等長性で求める分散15点
- W を W で積分する15点
- 離散的なトレーダーの損益15点
- 時間とともに増える保有数15点
- なぜ保有数を始めで読むのか15点
- 式を結び付ける10点
- なぜ平均が 0 なのか15点