平均・ばらつき・連動
確率変数の期待値は確率で重み付けした平均 E[X]=∑ixipi です。線形性 E[aX+bY+c]=aE[X]+bE[Y]+c は、X と Y が独立かどうかにかかわらず常に成り立ちます。分散は平均まわりのばらつきを測り、Var(X)=E[(X−E[X])2]=E[X2]−E[X]2、標準偏差 σ=Var(X) は X と同じ単位を持ちます。
Cov(X,Y)=E[XY]−E[X]E[Y],ρ=σXσYCov(X,Y)(1) 共分散は連動を測り、X と Y がともに平均より大きくなりがちなら正です。相関 ρ はそれを −1 から 1 の範囲に直したものです。分散が足し算になるのは共分散が0のときだけで、一般には Var(X+Y)=Var(X)+Var(Y)+2Cov(X,Y) です。ウェイト wi のポートフォリオでは、これが2次形式 Var=∑i,jwiwjCov(Ri,Rj)=wTΣw になります。
離散的なリターンと2資産ポートフォリオあるリターン(パーセント)が
−2、
1、
4 をそれぞれ確率
0.2、
0.5、
0.3 でとるとします。
E[X]=−0.4+0.5+1.2=1.3、
E[X2]=0.8+0.5+4.8=6.1、
Var(X)=6.1−1.32=4.41 なので
σ=2.1 です。次に、
σ1=0.2、
σ2=0.3、
ρ=0.5 の2資産に50対50で配分すると、
Var=0.25(0.04)+0.25(0.09)+2(0.25)(0.5)(0.2)(0.3)=0.0475、
σp≈0.218 で、平均の0.25を下回ります。
- 期待値は独立性の有無にかかわらず線形。
- 分散:E[X2]−E[X]2。Var(aX+b)=a2Var(X)。
- 共分散と相関は連動を測る。Cov(X,X)=Var(X)。
相関ゼロは独立ではない独立な変数の共分散は0ですが、逆は成り立ちません。X が0について対称で Y=X2 のとき、Y は X で完全に決まるのに Cov(X,Y)=0 です。相関が捉えるのは線形の連動だけで、暴落するまでは穏やかな市場は、相関が低くてもテールでは強く依存していることがあります。 ラボ:採点される内容
- 期待リターン15点
- 分散15点
- 共分散10点
- ポートフォリオの分散20点
- 正しい規則はどれか15点
- 相関10点
- 分散投資が効く理由15点