穏やかな日と荒れた日
マルコフ連鎖は状態の間を飛び移るシステムで、次の状態は過去全体ではなく現在の状態だけで決まります。毎日「穏やか(C)」か「荒れ(S)」のどちらかである市場を考えます。規則は遷移行列 にまとまります。要素 は、今日が状態 のとき明日が状態 になる確率で、各行の和は です。穏やかな日の次が穏やかな日になる確率を 、荒れた日になる確率を 、荒れた日の次が穏やかな日になる確率を 、また荒れた日になる確率を とします。
(1)
2日先を見るには行列を自分自身に掛けます。 が2ステップの確率です。連鎖を長く走らせると、各状態にいる日の割合は定常分布 ( を満たし、もう1ステップ進んでも変わらない)に落ち着きます。自己遷移確率 の状態は平均 日続くので、粘り強い状態は長い連続を生みます。これらは後で市場のレジーム、つまりしばらく続く穏やかな時期と荒れた時期を表すときに使う考えと同じです。
この市場の数値今日が穏やかなとき、2日後が荒れる確率は です。長期では、穏やかな日の割合は を解いて となり、3日に2日は穏やかです。穏やかな期間は平均 日、荒れた期間は 日続きます。
- マルコフ性:明日は今日の状態だけで決まり、そこに至る経路には依存しない。
- 定常分布 :各状態にいる日の長期の割合。 を満たす。
- 持続期間:自己遷移確率 の状態は平均 日続く。
ラボ:採点される内容
- 2日先15点
- 穏やかな日の長期割合15点
- 穏やかな期間10点
- 荒れた期間10点
- 短い経路10点
- マルコフ性10点
- 用語を結び付ける15点
- なぜ荒れた日は連続するのか15点