状態は隠れ、動きは見える
市場では、その日が「穏やか」か「荒れ」かは決して見えません。見えるのは動きの大きさ、たとえば「小」か「大」だけです。隠れマルコフモデル(HMM)は3つの部分からなります。初期確率 π は初日に各状態である確率、遷移行列 A は隠れ状態の動き方、出力確率 Bj(o) は状態が j のときに各観測 o が起こる確率です。ここでは、穏やかな日は確率 0.9 で小さな動き、荒れた日は確率 0.7 で大きな動きとなり、π=(0.6,0.4) とします。
P(s1,…,sT,o1,…,oT)=πs1Bs1(o1)t=2∏TAst−1stBst(ot)(1) この式は、初期確率に、以降の各日について状態遷移の確率と観測された動きの確率を掛けたものです。問題は、見えるのは o だけだということです。大きな動きは荒れた日のほうが起こりやすいものの、穏やかな日にも起こるので、観測は状態についての証拠にすぎず、証明にはなりません。このスキルの残りは、観測の系列を隠れ状態についての信念に変えることです。データがどれだけ起こりやすいか、各日がどの状態か、モデルの数は何か、という問いに答えます。
1つの経路と1つの確率日々が「小・大・大」で、隠れた経路が「穏やか・荒れ・荒れ」だとします。その確率は
0.6×0.9(穏やかに始まり小さな動き)×
0.1×0.7(荒れに移り大きな動き)×
0.8×0.7(荒れのまま大きな動き)で
0.0212 です。初日が小さな動きである確率は
0.6×0.9+0.4×0.3=0.66 で、小さな動きが与えられたとき初日が穏やかだった確率は
0.54/0.66=0.82 です。
- HMM は3つの要素からなる:初期確率 π、遷移 A、出力確率 B。
- 隠れと見える:状態は決して観測されず、出力だけが観測される。
- 1つの観測は証拠であって証明ではない。どの状態もどの結果も生み出しうるから。
ラボ:採点される内容
- 経路とその観測15点
- 初日の小さな動き15点
- 初日は穏やかだったか15点
- 明日の大きな動き15点
- HMMからデータを生成する10点
- HMMの各部分を結び付ける15点
- なぜ1つの観測は証明にならないか15点