公平に考えを改める
ベイズの定理は、証拠を見て考えを改めるためのレシピです。まず事前分布、つまりデータを見る前の信念から始めます。次に、それぞれの真実のもとでそのデータがどれくらい起こりやすいかを考えます。これが尤度です。両者を掛け、全体の和が 1 になるよう調整すると、証拠を見た後の信念である事後分布が得られます。調整に使う数が周辺尤度(エビデンス)で、あらゆる真実にわたるデータの全確率です。
P(θ∣D)=P(D)P(D∣θ)P(θ),P(D)=θ∑P(D∣θ)P(θ)(1) 戦略が良い(60% の日に勝つ)か悪い(50% の日に勝つ)かのどちらかだとします。データを見る前は、良い確率を 30% と考えます。その後、10 日中 7 日勝ちました。この結果は、良い場合(0.215)のほうが悪い場合(0.117)より起こりやすいものの差は小さく、良い戦略はもともと可能性が低かったので、事後の「良い」確率は 44% にとどまります。100 日中 70 勝なら同じ勝率でも 99.5% になります。データが増えると尤度が事前分布を上回ります。
計算良い:事前
0.3 × 尤度
0.215 =
0.0645。悪い:
0.7×0.117=0.0820。周辺尤度はその和
0.1465。「良い」の事後確率は
0.0645/0.1465=0.44 です。オッズで書くと、事前オッズ
0.3/0.7=0.43 に尤度比
0.215/0.117=1.83 を掛けて事後オッズ
0.79、同じ
44% です。
- 事前・尤度・事後:以前の信念、各真実がデータをどれだけ説明するか、今の信念。
- 周辺尤度 P(D) は、事後分布の和を 1 にするための調整数にすぎない。
- データが事前分布に勝つ:データが増えるほど事前分布の影響は小さくなる。
ラボ:採点される内容
- 尤度15点
- 周辺尤度15点
- 事後確率15点
- 事後オッズ15点
- データが増えると10点
- 用語を結び付ける15点
- 10日では証明にならない理由15点