正直な不確実性を持つ回帰
通常の回帰は傾きを1つだけ返します。ベイズ回帰は傾きの分布全体を返します。株のリターン y と市場のリターン x を y=βx+e(ノイズ e の分散は σ2)とします。ベータの事前分布として、たとえば m0=1 を中心とし分散 v0 の正規分布から始めます。データは傾きを最小二乗の値のほうへ押し、事前分布は押し戻します。これは前のトピックと同じ、精度で重み付けした平均です。事前精度は 1/v0、データの精度は ∑x2/σ2 で、後者は市場が大きく動いたときに大きくなります。
Pn=v01+σ2∑x2,mn=Pnm0/v0+∑xy/σ2,sd(β)=Pn1(1) 注目点が2つあります。第一に、0 を中心とする事前分布はちょうどリッジ回帰になり、傾きは λ=σ2/v0 として ∑xy/(∑x2+λ) です。リッジ回帰は、大きな傾きを疑う事前分布を持つベイズ回帰にほかなりません。第二に、新しい x∗ の予測の広がりには2つの源があり、ノイズ σ2 と傾きの不確実性(x∗2/Pn を加える)です。後者は x∗ の二乗で大きくなるので、データから遠い予測ほど不確かです。
数値で見るベータ∑x2=40、
∑xy=48、
σ2=4 とします。最小二乗の傾きは
48/40=1.2 です。事前分布
N(1,0.52)(つまり
v0=0.25)では、精度は
4+40/4=14、平均は
(4+12)/14=1.143、標準偏差は
1/14=0.267 です。
0 を中心とするリッジの事前分布なら傾きは
48/(40+16)=0.857 です。
x∗=2 での予測は平均
2.29、標準偏差
4+4/14=2.07 です。
- ベイズの傾き:精度が事前精度とデータ精度の和である分布。
- リッジ回帰は、0 を中心とする事前分布の場合で λ=σ2/v0。
- 予測にはノイズと傾きの不確実性が含まれ、後者は x∗2 で大きくなる。
ラボ:採点される内容
- 事後精度15点
- 事後の傾き15点
- 傾きの不確実性10点
- リッジの傾き15点
- 予測の広がり10点
- 非常に自信のある事前分布10点
- 用語を結び付ける10点
- データから遠い所15点